こんにちは、タクティです!
今回は【私がバンドをやった理由】というテーマでブログを書いていきたいと思います
私が高校生の頃に持っていたバンドのイメージはいわゆるハードロックで耳の鼓膜をいたずらに刺激するような激しく、そして危険で悪くて何だか近寄りがたいイメージでした

そんな私が持っていたバンドの【固定観念】が崩れおちた出来事がありました
今から20年ほど前、地元の友人Tがきっかけでした
このTという友人はもともとギターをやっていて19くらいから同じ地元の友人Lと2人で音楽ユニット結成して少しライブ活動をしていました
LはラップをやってTはギターをやっていました
ある日、Tから今度、難波にあるライブハウスで面白そうなイベントでライブやるから来ないか?ライブに誘われました
当時の私はライブハウスやクラブにも行ったことがなくて不安もありましたが、それ以上にTがライブをやっているところを見てみたいという興味と好奇心のほうが強くありました
私は他の地元の友人3人で難波にあるライブハウスへ行きました

500人ほどのキャパのライブハウスでイベントが始まった19時の段階では100人ほどだったか男女半々くらいの人で賑わっていました
DJが爆音でブラックミュージックを流していて踊っている人達を見ながら私はただ立ち尽くしていたような気がします
こういう場所は初めてで気後れしてしまいどうしていいかわからなかったんだと思います
しばらくするとTとLが来て少し話しました出番は2番目とのこと
最初は女性シンガーが15分くらいライブをし終えたくらいからお客さんもだんだんと入ってきました
イベントの進行役のMCがLとTのユニット名を高らかにコールすると舞台袖から2人が歩いてきて用意されている椅子に座ると2人のところだけがスポットライトで照らされました
しばらくするとギターのイントロが流れ始めてそれに合わせてLがラップを乗せていきます
それはよくあるヒップホップとは違いビートもなく、音はギターのみで余計なモノが削ぎ落とされていてラップの歌詞がよく聞き取ることができました
他のお客さんも聴き入っている様子で1曲終わるごとに歓声や拍手が送られていました
曲の合間のMCも普段のLそのもので自然体で話していてその飾らないスタイルでライブをしている姿が私の目には羨ましく写りました
彼らはライブが終わるとしばらくして、自分達のところへ来て話をしました
私はライブの感想を素直に伝えると、彼らから、この後に出てくるバンドも絶対見たほうがいい、と言われ、そう言うならと、私は見ることにしました
一緒に来ていた友人2人はナンパした女のコと飲みに行くとのことで、私も誘われましたが初めてのライブの刺激からか薦められたバンドのライブを見たくなっていたので断って残ることにしました
そこからはTとLもイベント関係者らしき人達といたので私は1人でライブ会場にいました
いつもなら1人だときっと辛くなって帰りたくなると思いましたが全く気になりません
ライブまでのDJがかける音楽は誰のなんて言う曲かもわかりませんが、雰囲気もよかったし、心から好きだと思えてその場に没入している感覚になっていました

そうしている内にMCによるDJの称賛と次のバンドのコールがされます会場にいたお客さんはステージ前に集まりだしています
その時コールされたバンド名はきちんと聞き取ることができませんでしたが、これからのライブに集中しようという気持ちに切り替わっていました
そのバンドは2人のラッパーにギター、ベース、ドラム、サックスという編成でラッパーは何やら英語のような?専門用語?のような言葉を発するごとにお客さんは、わー!とか歓声があがります
演奏はその時の私にはよくわかりませんが、とにかく好きだなーと言うことしか感じれません思い返すと、ファンキーでグルーヴィでリズムが心地よく、また途中で往年のブラックミュージックのサンプリングをいれて演奏もする度に心が踊りだし、自然に笑顔になってカラダもリズムを刻んでいました
特に注目したのはラッパーの所作や表情、歌詞や韻など1つ1つが1人の人間としてこれまでの人生では出会ったことのない人で、単純に【かっこいい】なと本能的に感じました
曲の合間のMCでも意味がわからないながらも笑いが溢れるほど惹きつけられていました友人のTが私のところへ来て、どう?いいやろ?と尋ねてきました
一言「かっこいい」と返した記憶があります
ライブは30分間だったそうですが、あっという間に感じられて胸にはまだ熱が残っていました
Tにバンド名を聞くと「韻シスト」と答えました
【韻シスト】かっこいいバンドだな強烈なインパクトを残して私は電車で帰路につきました
それからは彼らのCDを買ったり活動もチェックするようになってしまいました
その後、4年くらい経った頃、Tからの電話で会う事になり私の家にきました
Tから、「タクティ、お前ラップやらへんか?」と一言
突然の思いもよらない一言でしたが
私は「やるわ」と答えていました
あの日の韻シストのライブがずっと頭にこびり付いていたし
何より、やってみたいという気持ちはあったけど、どうしていいかわからずにいました
そのTの一言は突然でしたが、どこかで待っていたのだと思います
衝動と言われたら、そうかもしれません
その後、同じ地元の友人を誘いギター、ベース、ドラムそしてラップという編成のバンドを結成するに至ります
メンバー交代を何度かしたけど今も実際にバンドは続けています
メンバーそれぞれが仕事や家庭を持ち、マイペースで楽しむことを前提にしてきたから継続できているんだと思います
私はこれまで仕事だけの人生だったなら全く色味のない人生だったと思います
私にとってバンドは人生における色になりました
仕事をして家に帰り、朝になりまた仕事へ行く
週末は友人とたまに飲みに行ったり家族と出かけたりする
それも楽しいと思います
でも私は音楽が仕事へのモチベーションとなりここまで来れたのだと確信しています
あの日、ライブに誘ってくれたこと
ライブへ行ったこと
韻シストに出会えたこと
今のメンバーと楽しめる
【私がバンドをやる理由】です
