朝井リョウ著【正欲】感想

みなさん、こんにちはタクティです。

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  • 中学1年の頃スケボーにドはまり、18歳から31歳まで某フィットネスクラブにてインストラクター、その後、無資格でヘルパーとして病院に3年間勤める。この頃、地元の友達とバンド結成。ラップに出会う。介護福祉士取得後は訪問介護へ転職。現在は同事業所にて管理者兼サービス提供責任者に。現在もバンドは継続中。16年の結婚生活も終わりを迎え、猫と二人で暮らす齢40になる男

よろしくお願いします。

さて、今回のブログはタイトルにもあった通り、読書感想ブログです。

最近は色んな読書をしてきましたが、久しぶりに、小説を読みました。

もともと私は読書と言えば、小説、文庫本ばかり読んでいたんですが、しばらく読んでいなくて、お勧めされて、キンドルで購入して読みました。

やっぱり小説はいいですね。その本の世界の中に入り込んでいけるので、現実とは違う世界線に行ったような気持になれるところが改めていいなぁ、と感じました。

では、個人的な感想を書いていきたいと思います。

正欲

今回、私が読んだ本は朝井リョウさんという作家さんが書いた、「正欲」という作品です。

本当にすごい作品でした。多様性っていったい何なのか、是非皆さんにも読んでもらいたいとおもいました。

【あらすじ】

あってはならない感情なんて、この世にない、それはつまり、いてはいけない人間なんてこの世にいないということだ

息子が不登校になった検事、初めての恋に気づいた、あるコンプレックスを抱える女子大生、一つの秘密を持つ契約社員、一つの事故死をきっかけにそれぞれの人生が重なりあっていく。しかしその繋がりは多様性を尊重する今の時代にとっては、ひどく不都合なモノだった。「自分が想像できる多様性だけを許容して、秩序を整えた気になってそりゃ気持ちいいよな、」 自分の想像力の外側を描く、でも現実味のある世界。

簡単なあらすじではありますが、こちらの朝井リョウさんの作品は初めて読ませていただきました。誰もが少し気になってはいるが、実際に自分に突きつけられたときにどう感じたらいいか改めて問題提起をされたような、あなたはどう思う?と問われているような作品でした。

少しネタバレ含みます

いわゆる、マジョリティ(多数派の人)が出てきます。

マイノリティ(少数派の人)は自分のことを全て理解してもらおうと思ってなんかいません。

どうせ、伝えたところでわかるわけがないから、放っておいてくれ

私は、人には言えないような特殊性癖を持っているわけではありませんが、他人に対して、恋愛事情や、性癖などについて探ったり、根掘り葉掘り聞いたりしても構わない。そんな空気は何か苦手だとは感じていました。

本に出てくる人物のセリフで、

生き延びる為に、手を組みませんか?

という言葉があります。色んな生き辛さの中で葛藤する人たちの手段でもあり希望でもあった言葉が印象に残っています。

同じ価値観の人との出会い、社会で生き抜いていく為に、実際に手を組み、初めて希望を見いだすことができた姿には熱いものを感じました。

とはいえ、この物語の人物のようにさらけ出したくないことも理解できるのですが、私個人としては、さらけ出してしまいたいと思う自分もいます。その上で共感や理解し合える人たちとの出会ったり、繋がっていきたいと思っているの本心です。

この本のタイトル「正欲」、せいよくは、きっと「性欲」と頭の中で自然と変換されるはず、

実際にこの本でも、性欲に関する話になります。

今の時代的に「ダイバーシティの多様性」などは耳心地がよくもてはやされた言葉です

しかし、その性欲においての多様性はマジョリティが理解できるモノに限られてくる。

多くが理解されない性欲については、社会から存在してはいけないものとして、排除されていく。犯罪にならないものであったとしても、多くから理解されなければ、悪いものとして、決めつけられてしまう。

現実において、それは性欲に限られたモノではないと思います。

これが一般社会で「普通」だから従うべきである、というような理屈で、明らかにおかしいことでも押し通す、それが当たり前だから、と信じて全く疑わない、主張をする人もいる。

私自身も、ついそれが普通ならいいか、と盲目的になり思考することすら忘れてしまいがちになります。それが楽だと思ってしまう一方で、本当の自分を出せていないと思います。

それが、人によっては本当に生きづらい世の中になっているのかもしれません。

感情移入してしまった登場人物

神戸八重子

とあるコンプレックスを抱えた女子大生で、ある男性に初めて恋心を持ちます。

自分に自信がなく、内気な性格で異性と接することが苦手でもある彼女、

しかし、彼女の心の動きから、感情を、自分をさらけ出し相手に訴えかけるシーンは熱いものがこみ上げてきました。

私は私と考え方の違うあなたともっと話したい。全然違う頭の中の自由をお互いに守るために、もっと繋がって、もっと一緒に考えたい。私いま、本当に心からそう思ってる

心のままの、その言葉が相手のこころを揺さぶるシーン

作中でも八重子は少しウジウジしたあまり明るい性格ではなく、最初は私もなんか苦手だなーとか思っていましたが、相手を想い心からでた言葉にこの八重子というキャラクターの印象が変わりました。

個人的にはこの2人の今後の展開がどうなっていくのか、見てみたいと思いましたね

まとめ

世の中には自分が想像もできないことが、たくさんあって、

一方ではマイノリティでも、

一方ではマジョリティだったりもすることもきっとあると思います

「正欲」とは何なのか?読者に対して突きつけられたテーマのように感じました。

読む前の自分、読んだ後の自分とは明らかに多様性という言葉の感じ方が変わったように思います。

興味を持たれた方は是非、読んでみてください。そして感想などお聞かせいただけると嬉しいです。

では、また。