世にも奇妙な君物語 【シェアハウさない】

みなさんこんにちは

タクティと申します

今回のブログは読書感想ブログです

タイトルにある通り

朝井リョウ著 世にも奇妙な君物語の第一話【シェアハウさない】

というお話の感想を書いていきたいと思います

シェアハウさない

この話の主人公は「田上浩子」(たのうえひろこ)という人物

過去にとある事件をきっかけに性犯罪について研究するフリーライターをしています

浩子が居酒屋さんで一人でお酒を飲んでいるところから始まります

けっこうお酒も入り酔っぱらっています

泥酔状態です

浩子は初めてライターとしての大きな仕事が決まって、祝い酒にと、一緒に飲んでくれる人を探して友達に電話をかけまくっていましたが、

結局誰もつかまらずに一人で飲んでいました

しかたなく帰ろうとしたとき、酔いもまわったせいか、酩酊状態に。

一人では帰れない状態となったとき、居酒屋にてある女性に助けらます

目が覚めると

浩子は、とある一軒家で目が覚めます

そこは、とても開放的なリビング

そこにいた40代くらいの女性「真須美」

どうやら彼女が昨夜、酩酊状態の浩子をこの家まで運んできてくれたようです

彼女はとても親切で明るく、お水や朝食まで出してくれました

浩子も恐縮しつつも、真須美からの好意に甘えることに

そんな時、突然この家に「ごめんなさい」と慌てて、謝りながら帰宅してきた人物

20代後半くらいの女性「由香里」です

浩子は挨拶をして、この家に来た経緯を説明しようとすると

真須美から遮るように「通りかかった道で倒れていた」と伝えられます

そんな真須美の言葉に浩子は首をかしげます

酔っぱらっていたけど確かに居酒屋の中で助けられたはず…

まあいいか、と思いながら

三人での朝食。

キッチンにあるホワイトボード。

そこに書かれていたのは、

真須美、由香里以外に、章大(あきひろ)良治(りょうじ)の男性の名前が書かれていました

どうやら、この家は女性2名、男性2名で共同生活を送るいわゆるシェアハウスのようです

それを知った浩子は心の中で興奮します

というのも、ライターとして仕事で特集記事を担当することになったテーマが、まさにシェアハウスでした

この機会を逃す手はないと、このシェアハウスの住人たちに取材を試みるため接触を図っていきます。

シェアハウスでの食事会へ

浩子は、助けてもらったお礼にと、後日、手土産を持参してシェアハウスへ行きます。

そこで、前に会えなかった良治、章大とも会うことができ、

みんなで夕食を共にすることになります

良治は40代半ばで、貿易会社勤務、身なりもよく収入もあることがうかがえる

章大は今年30になる。営業職で明るく、女性にも臆することな接する様子からモテてきたであろう

収入もある、友人もいる、料理屋や家事もできる

彼らがなぜ一緒に暮らしているのか?

浩子はますます彼らに好奇心を抱き始めます

一方で感じた違和感もありました・・・

真須美との出会い、

助けられたときの説明は相変わらず

「道端で倒れていたのを、偶然そこにとおりかかった。私が居酒屋にいたわけじゃない」

と、明らかにその説明は嘘をついているものでした

もう一つ気になること

4人もの大人の食事会で、皆がお茶等を飲んでおり誰もお酒を飲まないこと

これは、浩子も少し気になった程度でした。

一緒に住むことに

食事会の際に、近く由香里がシェアハウスを出て一人暮らしを始めることを知ります

浩子はチャンスとばかりに、自分が由香里と入れ替わるカタチでシェアハウスに住ませてもらえないか提案します。

協議の結果後日、住人達からの許可もでて一緒に暮らすことになりました

一緒に暮らすことになり、わかったこと。

シェアハウスにはネット環境がなく、住人は誰もパソコンを使わないこと

ホワイトボードに必ず帰宅時間を書くこと

それ以外は特にはない

浩子は思い出します

初めてこの家にきた朝、由香里は慌てて帰宅。

そして真須美に帰宅が遅くなったことを謝っていた

大人が朝帰りしたことに対して、謝ることに浩子は違和感を感じていた

どうして帰宅時間にそこまでこだわるのか・・・

浩子の過去

浩子は過去にあったとある事件をきっかけに性犯罪を研究するフリーライターです

その浩子も暗い過去を背負っていました

実はその「とある事件」の当事者は浩子自身でした

浩子自身が性犯罪に巻き込まれた被害者でもありました。

微力かもしれない、だけど、何かしたい。自分のような思いをする人が少しでも減るように

そんな思いから浩子は海外や様々な性犯罪の資料を集めて研究をしているのでした。

そんな資料を見ながらも、シェアハウスへ引っ越すため荷造りをしていると、

シェアハウスの住人の良治から電話がかかってきます。

今から家に来れないかな?

明日の引越しのことでちょっと確認しておきたいことがあって

わざわざ家にいかないと確認できないことってなんだろう・・・

そう思いながらも浩子はシェアハウスへ行きます

感想

と、ここからがこの【シェアハウさない】のクライマックスになります

ここからの展開が一番の見どころ、読みどころなので、ブログではここまでにしておきますね

私の読み終わったときの感想としては、少しの放心状態と

一見シェアハウスというポップなテーマですが、生々しいリアルな部分も垣間見てしまった気持ちになりました

これまでの浩子が感じ取っていた違和感の伏線も最後は回収されていきます

なぜネットがないか、お酒を飲まないのか、

最後の物語のテンポは急加速していく、リビングでの展開、演出はゾクゾクしてしまい

私自身も本の中に入り込み、一気に読んでしまいました

まさに本家の世にも奇妙な物語を彷彿とさせる感じです

あのテーマ曲が聞こえてきそうです

気になる方は是非続きをこちらの本、「世にも奇妙な君物語」【シェアハウさない】をチェックしてみてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です